9月5日オープニングの日、最後のアーティストが到着しました、宮内理さんです。オープニングが終わりみんなで解散、の瞬間です。長旅の疲れも見せない理さんの笑顔に助けられます。
アーティスト添野郁さんのつながりから今回南木曽町に来てもらえることになりました。実は彼女、私とあの時あの場所で美術を学んでいたのです。広い敷地の中で一方は油絵、もう一方は工芸と別々の分野で4年間すれ違ったこともあるかもしれない、同じ授業を受けていたかもしれない、という驚きの事実が分かりました。彼女の旧妻籠小学校をみた時の反応がとても印象的でした。感激というには大げさかもしれませんが、それに近いものを感じました。小学校の空間をどうやって使おうか、どんな作品を作ろうか、そんなことを話し、もう見た瞬間にイマジネーションが湧いてくるといった様子だったのです。そのあとに送られてきた今回の展示への思いは、まさにその時の理さんの姿そのもの。そして、運ばれてきた彼女の作品のカケラたちをみていると、こどもの頃の気持ちがそこかしこに見え隠れしているのです。ひとつひとつのカケラが小学校の教室の中で組み上がった時、どんな気持ちになるのだろう。元気いっぱいのこどもたちや、あの時こどもだった大人のみなさんにも見てもらいたい、今から楽しみです。